セキュリティ実装技術・評価

アプリケーションの作り方、脆弱性の評価、AIシステムとIoT製品の守り方を、業務を外部に委託する場面を中心に扱う中分類です。「何を直す対策か」「誰が確認するのか」で見分けるのが要点です。

セキュリティ・収録 20問・項目 5/5

演習を始める(10問)

問題

  1. SQLインジェクション対策会員向けWebサイトの改修を外部に委託している。納品前の確認で、検索機能が入力値を文字列連結してSQL文を組み立ててい…
  2. 共通脆弱性評価システム(CVSS)社内で使っている業務ソフトウェアについて、ベンダーからCVE番号付きの脆弱性情報が届いた。情報セキュリティ担当者が、自…
  3. 脆弱性診断(1)公開前の新しいWebシステムについて、外部の専門事業者に検査を依頼する。目的は、作り込まれた脆弱性をできるだけ漏れなく…
  4. RAG用のデータ及びデータストアへのアクセス制御全部署の社内文書を検索用のデータストアに取り込み、生成AIが根拠を引いて回答する社内チャット(RAG)を全社員に公開す…
  5. JC-STAR事業所に設置するネットワークカメラを新たに調達する。総務部の担当者から、候補製品のJC-STARのラベルをどう読めばよ…
  6. AI for Security(1)AIとセキュリティが関わる次の事例のうち、AIを使ったセキュリティ技術(AI for Security)にあたるものは…
  7. クロスサイトスクリプティング対策社内掲示板の改修で、開発担当者から「投稿は登録時に入力チェックしているので、データベースから読み出した本文は、そのまま…
  8. バッファオーバーフロー対策C言語で書かれた部品を含むWebアプリケーションを改修する。IPA「安全なウェブサイトの作り方」で、バッファオーバーフ…
  9. セキュアプログラミング社内システムの開発部門に、セキュアプログラミングの徹底を求めることになった。セキュアプログラミングの説明として、最も適…
  10. 安全なウェブサイトの作り方会員がプロフィールに登録したURLを、他の会員向けにリンクとして表示する機能がある。出力時のエスケープは実施済みだが、…
  11. CVSS社内で使っている製品に、CVSSの基本評価の値が同じ脆弱性AとBが見つかった。Aは攻撃コードが公開され悪用も確認されて…
  12. ペネトレーションテストクラウドサービス上で運用している自社の顧客管理システムについて、外部の専門事業者にペネトレーションテストを委託すること…
  13. 脆弱性診断(2)自社の会員向けWebサイトの脆弱性診断で指摘された脆弱性について、開発部門から「すべて修正した」と報告があった。情報セ…
  14. JVN自社が販売するソフトウェア製品の脆弱性について、発見者からIPAへ届出があり、JPCERT/CCから調整の連絡を受けた…
  15. AI for Security(2)社内の端末監視に、AIで不審な振る舞いを検知し、対処まで自動で行える製品を導入する。対処には端末のネットワーク隔離やア…
  16. 誤検知AIでメールの不審さを点数化し、しきい値を超えたものを隔離する仕組みを使っている。正常なメールの隔離が多いため、しきい…
  17. プロンプトインジェクション対策社外のWebページを読んで要約し、内容に応じて社内の問合せチケット起票やメール送信まで行うAIエージェントを導入する。…
  18. RAGのアクセス制御RAG用に社内文書を埋込み(ベクトル)に変換して格納したデータベースを、開発チームが検証のため全社員が読み取れる設定に…
  19. IoTのセキュリティ事業所に設置したネットワークカメラ20台が外部の攻撃者に乗っ取られ、他組織への大量の通信に使われていた。調べると、全台…
  20. 制御システムのセキュリティ工場の生産ラインを制御するPCのOSに脆弱性が公表された。制御用ネットワークはインターネットに直接つながっていないが、…

取り違えやすい用語

根本的解決 と 保険的対策

用語脆弱性の原因をなくすか、被害や手がかりを減らすか
プレースホルダの使用入力値を後から「値」として割り当て、SQL文の構造が変わらないようにする。IPAは根本的解決に位置づけている
DBアカウントの最小権限攻撃が成立したときの被害の範囲を絞る保険的対策
エラーメッセージを表示しない攻撃者が手がかりを得にくくする保険的対策

保険的対策にも意味はありますが、根本的解決の代わりにはなりません。

CVE・CWE・CVSS・JVN

用語脆弱性情報の何を示すか
CVE個々の脆弱性に付ける識別番号。番号の大小は深刻度と関係しない
CWE脆弱性の原因となる弱点の種類の一覧
CVSS脆弱性の深刻度を数値で評価する仕組み。基本評価に利用環境の条件を加えて見る
JVNJPCERT/CCとIPAが共同で運営する、脆弱性情報と対策情報のポータル

脆弱性診断 と ペネトレーションテスト

用語依頼の目的
脆弱性診断検査対象を広く調べ、見つかった脆弱性を深刻度つきの一覧にする
ペネトレーションテスト疑似攻撃のシナリオで、実際に侵入や重要情報への到達ができるかを確かめる

どちらも、検査の範囲と実施の許可を委託先と先にはっきりさせてから依頼します。

RAGの情報漏えいを止める段階

用語守りたいのが誰に見せるか(機密性)か、データが正しいか(完全性)か
検索時に質問者の権限で絞る権限のない文書を回答の材料にしない。取り出す段階で止める
取り込み前の内容検査悪意あるデータの混入を防ぐ。完全性の対策で、閲覧権限の代わりにはならない
指示文で回答を禁じる生成AIが従う保証がなく、指示の上書きで破られうる

生成AIを使うシステムで、情報の漏れを完全に防げる単独の対策はありません。

JC-STARの★1・★2 と ★3・★4

用語適合を確認するのは誰か
★1・★2事業者の自己適合宣言に基づく。★2は★1に製品類型ごとの基本要件を足したもの
★3・★4独立した第三者評価機関の評価に基づく。重要なシステムでの利用を想定した要件を足したもの

ラベルは最低限の要件への適合を示すもので、使う側の設定変更や更新の管理は残ります。

新試験での位置づけ

IPAが公表した情報セキュリティマネジメント試験のシラバス案(Ver.0.1)では、大分類6「セキュリティ」の中分類26「セキュリティ実装技術・評価」にあたります。【内容】には、業務の外部委託に際して、情報セキュリティ対策の要求事項を契約で明確化し、その実施状況を確認するために必要な知識を問う、と書かれています。ITパスポートのシラバス案には、この中分類に対応するものがありません。

小分類は「セキュア開発・実装」と「セキュリティ評価」の2つです。シラバス案はまだ案の段階で、確定版で分類が変わる可能性があります。

最終確認日:(問題の作り方と品質管理)

この中分類の出題範囲

シラバスの小分類と項目です。数字は収録している問題数。

セキュア開発・実装
  • セキュリティに配慮したシステムアーキテクチャ及びシステム構築3問
  • AIシステムを守るための対策(Security for AI)3問
  • アプリケーション開発のセキュリティ5問
  • IoT・制御システムのセキュリティ3問
セキュリティ評価
  • 脆弱性評価6問

セキュリティ・倫理のほかの中分類

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出典:情報処理推進機構(IPA)「情報セキュリティマネジメント試験 シラバス案 Ver.0.1」(2026年9月30日掲載)を基に作成。 最新の内容はIPAの掲載ページでご確認ください。