正解:ウ
各選択肢の解説
ア配布済みのライセンスキーで導入できるので、契約上も追加の導入が認められていると判断する。
誤り。技術的に導入できることと、契約で許諾されていることは別です。ボリュームライセンスでは 同じキーを多くの端末で使う形が多く、数量を超えても導入できてしまうことがあります。 だからこそ、許諾された数量を自分たちで管理する必要があります。
イ一括で契約しているので、組織の中であれば台数の制限なく導入してよいと判断する。
誤り。これはサイトライセンスと呼ばれる形の説明に近い考え方です。台数を問わない許諾を得ているのでなければ、 ボリュームライセンス契約は許諾された数量の範囲で使う契約で、一括の契約は台数無制限を意味しません。
ウ許諾された数量と現在の導入数を台帳で照合し、不足する分は追加取得してから導入する。
正解。ボリュームライセンス契約は、許諾された数量の範囲で使う契約です。導入前に台帳で残数を確かめ、 足りなければ追加の取得を済ませてから入れることで、許諾の範囲を超えた利用を防げます。
エ取引のある子会社で使っていないライセンスがあれば、それを譲り受けて導入する。
誤り。ボリュームライセンス契約は、契約した組織の範囲で使うことが前提です。別の法人である子会社との間で ライセンスを移すことは、契約で認められていない限りできません。余っているかどうかではなく、 契約の当事者がどこかで判断します。
理解を深めるために
「まとめて買った」は「いくらでも使える」ではない
回数券を10枚つづりで買えば1枚ずつ買うより手間が省けますが、11回乗れるわけではありません。 ボリュームライセンス契約も同じで、組織が多数のライセンスをまとめて取得・管理するための契約であり、 使える数量は契約で決まっています。
なぜ導入前に台帳で照合するのか
ボリュームライセンスでは、1本ずつ製品を買う代わりに、組織に対して数量分の使用許諾を与える形が一般的です。 導入の手間が少ない反面、次のような落とし穴があります。
- 共通のインストール媒体やライセンスキーを使う形が多く、数量を超えても導入できてしまうことがある
- 増員や異動のたびに導入が増え、契約の数量との差が見えなくなる
- 許諾の範囲を超えた利用は、契約違反であり著作権の侵害にもなりうる
そのため、許諾された数量と、どの端末に入っているかを台帳で管理し、導入の前に残数を確かめます。 足りなければ、導入より先に追加の取得を済ませるのが順序です。
混同しやすいものとの違い
| 考え方 | 何の話か | この場面での評価 |
|---|---|---|
| 台帳で照合し、不足分を追加取得 | 許諾された数量の管理 | 範囲を超えた利用を防げる |
| キーで入れば許諾されている | 技術的に導入できるか | 導入できても許諾されているとは限らない |
| 組織内なら台数無制限 | サイトライセンスに近い考え方 | 数量で許諾される契約とは別 |
| 子会社の余りを譲り受ける | 契約の当事者の範囲 | 別法人への移転は契約で認められない限り不可 |
「数量」「組織の範囲」が契約で決まっている、と押さえれば、技術的にできることとの区別がつきます。