正解:イ
各選択肢の解説
ア無料で配布されているソフトなので、著作権者の許諾がなくても業務で使えると回答する。
誤り。無料かどうかと、使ってよい範囲は別の話です。無料で配布されるソフトにも著作権者がいて、 使用許諾契約で使える範囲が決まっています。価格がゼロでも、許諾の範囲外の使い方は認められません。
イ使用許諾契約で業務での利用が認められているか確かめ、認められていなければ導入しない。
正解。ソフトウェアを使える範囲は、使用許諾契約の条件で決まります。「個人の利用は無料」とあれば、 業務での利用は許諾されていないか、別の有償のライセンスが必要な場合が多いので、まず条件を確かめます。
ウ社内の業務だけで使い外部には配布しないので、私的使用のための複製にあたると回答する。
誤り。私的使用のための複製は、個人や家庭内などの限られた範囲で使う目的の複製です。 会社の業務で使うのは、社内に閉じていても私的使用にはあたりません。外部に出すかどうかではなく、 誰が何の目的で使うかで判断します。
エインストール時に許諾条件の同意画面を飛ばせば、条件に縛られずに使えると回答する。
誤り。同意画面は、条件に同意した者に使用を許諾する仕組みです。同意しなければ条件を免れるのではなく、 使用の許諾そのものを得ていないことになり、使う根拠がなくなります。
理解を深めるために
「無料」は値段の話で、「使ってよい範囲」の話ではない
図書館の本はただで借りられますが、借りた本を複製して配ってよいことにはなりません。 ソフトウェアも同じで、値段がゼロであることと、どう使ってよいかは別に決まっています。 それを決めているのが、権利者と利用者の間のソフトウェア使用許諾契約(ライセンス契約)です。
なぜ許諾条件を確かめるのか
ソフトウェアを手に入れても、著作権は権利者に残ります。利用者が得るのは「この条件でなら使ってよい」 という許諾だけです。無料で配布されるソフトでは、次のように利用者の種類で条件を分けていることがあります。
- 個人の利用(非商用)は無料
- 企業や業務での利用は、有償の別ライセンスが必要
- 一定の規模以下の組織なら無料、といった条件
業務用PCに入れるかどうかの判断では、この条件を読まないと、組織として許諾の範囲外の利用をしてしまいます。 許諾の範囲を超えた複製やインストールは、著作権の侵害になりえます。 担当者が見るべきなのは、配布ページの「無料」の表示ではなく、許諾条件の本文です。 業務での利用が認められていなければ、有償のライセンスを取得するか、別の手段を検討します。
混同しやすいものとの違い
| 考え方 | 何の話か | この場面での評価 |
|---|---|---|
| 使用許諾契約の条件を確かめる | 使える範囲は許諾で決まる | 業務での利用が許されているかを確認できる |
| 無料なら許諾は不要 | 価格の話 | 無料でも許諾の範囲は決まっている |
| 社内だけなら私的使用 | 著作権法の権利制限 | 業務での利用は私的使用ではない |
| 同意画面を飛ばせば縛られない | 契約の成立 | 同意しなければ許諾を得ていない |
「無料」「社内だけ」という言葉に引きずられず、許諾条件で使い方が決まる、と読み分けます。