正解:ウ
各選択肢の解説
ア宛先のMACアドレスを見て、同じネットワーク内でサーバがつながる差し込み口へ送り出す。
誤り。これはスイッチングハブの働きです。スイッチングハブは同じネットワークの中で、 MACアドレスを手掛かりに差し込み口を選びます。どちらも「送り先を選ぶ」ので混同しやすいですが、 ネットワークをまたぐときに使うのはIPアドレスです。
イサーバのドメイン名を問い合わせて、通信に使う宛先のIPアドレスを調べてPCに返す。
誤り。これはDNSによる名前解決です。PCは通信を始める前にDNSで宛先のIPアドレスを調べ、 そのアドレス宛てに送ります。ルータは、すでにIPアドレスが付いたデータを受け取って 運ぶ役なので、名前を調べる仕事はしません。
ウ宛先のIPアドレスを見て、経路の情報から次に送る先を選び、別のネットワークへ転送する。
正解。ルーティングは、宛先IPアドレスのネットワーク部分を見て、経路の情報(経路表)から 次の転送先を決める処理です。これにより、本社と支社のように異なるネットワークの間でデータが届きます。
エ送信元のプライベートIPアドレスを、インターネットで使えるグローバルIPアドレスに変換する。
誤り。これはNATの働きです。ルータがNATを兼ねることは多いですが、それは社内から インターネットへ出るときの話です。社内のネットワーク同士の通信では、 アドレスを変換しなくても経路を選ぶだけで届きます。
理解を深めるために
郵便の仕分け局の仕事
ルータは、郵便の仕分け局のようなものです。届いた荷物の**宛先の住所(IPアドレス)**を見て、 「この地域宛てならあちらの局へ」という一覧(経路表)に従い、次の局へ送り出します。 この「宛先を見て次の送り先を選ぶ」処理がルーティングです。
なぜIPアドレスで選ぶのか
本社(192.168.1.0/24)と支社(192.168.2.0/24)は、別のネットワークです。
- 同じネットワークの中: スイッチングハブがMACアドレスで差し込み口を選ぶ
- ネットワークをまたぐとき: ルータがIPアドレスのネットワーク部分で次の転送先を選ぶ
PCは、宛先が自分と違うネットワークにあると判断すると、データをルータに渡します。 ルータは宛先 192.168.2.x を見て、支社側へつながる経路に送り出します。 経路の情報が誤っていると、データは届かないか、意図しない経路に流れます。 ネットワークを分けて部署ごとにアクセスを制御するときも、どの経路を通るかを把握していることが前提になります。
混同しやすいものとの違い
| 用語 | 何をするか |
|---|---|
| ルーティング(ルータ) | 宛先IPアドレスから次の転送先を選び、ネットワークをまたいで運ぶ |
| スイッチングハブ | 同じネットワークの中で、MACアドレスから差し込み口を選ぶ |
| DNS | ドメイン名から宛先のIPアドレスを調べる |
| NAT | プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを変換する |
試験では、何を手掛かりに(MACアドレスかIPアドレスか名前か)何をするかで区別できるかが問われます。