問題 12★★☆

本社のネットワーク(192.168.1.0/24)にあるPCから、ルータを介して接続した支社のネットワーク (192.168.2.0/24)にあるサーバへ通信する。このときルータが行うルーティングの説明として 最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. ア宛先のMACアドレスを見て、同じネットワーク内でサーバがつながる差し込み口へ送り出す。

    誤り。これはスイッチングハブの働きです。スイッチングハブは同じネットワークの中で、 MACアドレスを手掛かりに差し込み口を選びます。どちらも「送り先を選ぶ」ので混同しやすいですが、 ネットワークをまたぐときに使うのはIPアドレスです。

  2. イサーバのドメイン名を問い合わせて、通信に使う宛先のIPアドレスを調べてPCに返す。

    誤り。これはDNSによる名前解決です。PCは通信を始める前にDNSで宛先のIPアドレスを調べ、 そのアドレス宛てに送ります。ルータは、すでにIPアドレスが付いたデータを受け取って 運ぶ役なので、名前を調べる仕事はしません。

  3. ウ宛先のIPアドレスを見て、経路の情報から次に送る先を選び、別のネットワークへ転送する。

    正解。ルーティングは、宛先IPアドレスのネットワーク部分を見て、経路の情報(経路表)から 次の転送先を決める処理です。これにより、本社と支社のように異なるネットワークの間でデータが届きます。

  4. エ送信元のプライベートIPアドレスを、インターネットで使えるグローバルIPアドレスに変換する。

    誤り。これはNATの働きです。ルータがNATを兼ねることは多いですが、それは社内から インターネットへ出るときの話です。社内のネットワーク同士の通信では、 アドレスを変換しなくても経路を選ぶだけで届きます。

理解を深めるために

郵便の仕分け局の仕事

ルータは、郵便の仕分け局のようなものです。届いた荷物の**宛先の住所(IPアドレス)**を見て、 「この地域宛てならあちらの局へ」という一覧(経路表)に従い、次の局へ送り出します。 この「宛先を見て次の送り先を選ぶ」処理がルーティングです。

なぜIPアドレスで選ぶのか

本社(192.168.1.0/24)と支社(192.168.2.0/24)は、別のネットワークです。

  • 同じネットワークの中: スイッチングハブがMACアドレスで差し込み口を選ぶ
  • ネットワークをまたぐとき: ルータがIPアドレスのネットワーク部分で次の転送先を選ぶ

PCは、宛先が自分と違うネットワークにあると判断すると、データをルータに渡します。 ルータは宛先 192.168.2.x を見て、支社側へつながる経路に送り出します。 経路の情報が誤っていると、データは届かないか、意図しない経路に流れます。 ネットワークを分けて部署ごとにアクセスを制御するときも、どの経路を通るかを把握していることが前提になります。

混同しやすいものとの違い

用語 何をするか
ルーティング(ルータ) 宛先IPアドレスから次の転送先を選び、ネットワークをまたいで運ぶ
スイッチングハブ 同じネットワークの中で、MACアドレスから差し込み口を選ぶ
DNS ドメイン名から宛先のIPアドレスを調べる
NAT プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを変換する

試験では、何を手掛かりに(MACアドレスかIPアドレスか名前か)何をするかで区別できるかが問われます。

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