問題 21★★☆

監査人が、各部門のPCにインストールされたソフトウェアを、使用者の氏名を記載した資産管理台帳と突き合わせた。 そのうえで、使用許諾契約で認められた台数を超えていないか、著作権法に反する複製がないかを確かめた。 この監査として最も適切なものはどれか。

正解:イ

各選択肢の解説

  1. ア情報セキュリティ監査

    誤り。情報セキュリティ監査は、情報セキュリティ管理基準などを物差しに、情報資産を守る対策を確かめます。 資産管理台帳は情報セキュリティ対策でも使うので紛らわしいですが、この監査の判断の基準は契約と法令です。

  2. イコンプライアンス監査

    正解。使用許諾契約と著作権法に照らして、違反がないかを確かめています。 法令や契約などのきまりが守られているかを確かめるのは、コンプライアンス監査です。

  3. ウシステム監査

    誤り。システム監査は、システム管理基準などを物差しに、情報システムの利活用が適切かを確かめます。 PCとソフトウェアを調べているので結び付けたくなりますが、確かめているのはライセンスの違反の有無です。

  4. エ個人情報保護監査

    誤り。個人情報保護監査は、JIS Q 15001などに沿って個人情報が適切に取り扱われているかを確かめます。 台帳に使用者の氏名が載っていても、この監査が確かめているのは個人情報の取扱いではありません。

理解を深めるために

何を見たかではなく、何に照らしたかで決まる

同じ健康診断の結果でも、医師が見れば「病気の兆候」、保険会社が見れば「加入できるか」の材料になります。 見ている資料が同じでも、何に照らして判断するかで意味が変わります。

監査も同じです。この問題の監査人は、PCとソフトウェアと資産管理台帳を見ていますが、 判断の基準にしているのは使用許諾契約と著作権法です。きまりが守られているかを確かめているので、 コンプライアンス監査にあたります。

なぜ他の監査ではないのか

情報システムに関係する監査は、物差しと確かめる事柄で呼び分けます。

  • 情報セキュリティ監査: 情報セキュリティ管理基準などで、情報資産を守る対策を確かめる
  • システム監査: システム管理基準などで、情報システムの利活用が適切かを確かめる
  • 個人情報保護監査: JIS Q 15001などで、個人情報の取扱いを確かめる
  • コンプライアンス監査: 法令や社内規程、契約などのきまりが守られているかを確かめる

ライセンスを超えた利用は、情報セキュリティの面でも見過ごせない問題です。 ただし、この問題の監査は「許諾台数を超えていないか」「違法な複製がないか」という、 きまりに反しているかどうかを問うています。

混同しやすいものとの違い

監査 物差し 確かめる事柄
コンプライアンス監査 法令・社内規程・契約など きまりが守られているか
情報セキュリティ監査 情報セキュリティ管理基準など 情報資産を守る対策
システム監査 システム管理基準など 情報システムの利活用
個人情報保護監査 JIS Q 15001など 個人情報の取扱い

問題文に出てくる資料(台帳、PC、氏名)に引っ張られず、判断の基準に何を使っているかで見分けます。

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