プロジェクトマネジメントプロジェクトマネジメント★★☆

システム移行プロジェクトの進捗会議に、作業ごとに予定と実績を横棒で並べた ガントチャートが提出された。設計の実績の棒は予定の棒の半ばまでしか伸びておらず、 テストの棒は設計の棒と期間が一部重なっている。この図から読み取れることとして、 最も適切なものはどれか。

正解:

  1. 作業を大きな固まりから細かい単位へ分解した階層と、担当を割り当てる単位。

    誤り。これはWBSが示すものです。どちらもプロジェクトの作業が並ぶ図なので 混同されますが、WBSは「作業をどう分けたか」という構造を、ガントチャートは 「その作業をいつやるか」という時間を表します。縦の分解か、横の時間かの違いです。

  2. 設計に投じた費用が予算のどこまで達したかと、この先に使える残りの金額。

    誤り。これは費用の実績を予算と並べた管理表が示すものです。ガントチャートの 横軸は日付であって金額ではないため、期間が延びていることは分かっても、 それにいくらかかったかは読み取れません。日程と費用は別の資料で追います。

  3. 各作業の開始と終了の予定、現時点の進み具合、同じ時期に重なって進む作業。

    正解。ガントチャートは横軸を時間にとり、作業ごとに棒を引いた図です。予定と実績を 並べれば「設計が予定の半ばまで」という進み具合が読み取れ、棒が重なる部分からは 同じ時期に並行して進む作業も見て取れます。

  4. 設計の遅れがどの作業まで波及するかと、全体で最も日数のかかる経路。

    誤り。これはアローダイアグラムの領分です。ガントチャートで棒が重なっているのは 「同じ時期に進む」という意味にすぎず、設計が終わらないとテストを始められない といったつながりを表すものではないので、波及する範囲までは分かりません。

カレンダーに棒を引いただけの図

ガントチャートは、横軸に日付を並べ、作業ごとに「この日からこの日まで」という棒を 引いた図です。旅行の日程表に近く、予定の棒の下に実績の棒を重ねて引けば、 今どこまで進んだかがひと目で分かります。進捗会議に貼る資料としてよく使われるのは、 説明がなくても遅れている棒が目に入るからです。

重なりは「並行」であって「つながり」ではない

ガントチャートを読むときにつまずきやすいのが、棒の重なりの意味です。

  • 棒が重なっている = その期間、二つの作業が同じ時期に進む(並行している)
  • 棒が隣り合っている = たまたま日程が続いているだけで、依存しているとは限らない

つまり、ある作業が遅れたときに、後ろのどの作業が巻き込まれるかは、この図だけでは 決められません。作業どうしの「Aが終わらないとBは始められない」という関係を 表したいときは、前後関係を矢印で結んだ図を別に用意します。

進捗会議に並ぶ資料の違い

資料 何を表すか
ガントチャート 各作業の期間と進み具合、並行して進む作業
WBS 作業を階層的に分解した構造と、担当や見積りの単位
アローダイアグラム 作業の前後関係と、全体の所要期間
予算実績の管理表 使った費用と、残っている予算

試験では「横棒」「時間軸」「進捗が一目で分かる」と書かれていればガントチャートです。 逆に「依存関係」「最も日数のかかる経路」が出てきたら、別の図の話だと切り替えます。

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