プライバシー関連法規プライバシー保護に関する法規・ガイドライン★☆☆

ある企業の人事部は、従業員に関する次の情報を保管している。このうち個人情報保護法の 要配慮個人情報に当たり、取得に際して原則として本人の同意が必要となるものはどれか。

正解:

  1. 給与の振込先として届け出た銀行口座の番号。

    誤り。口座番号は通常の個人情報です。漏れれば財産的な被害につながるおそれはあり、 漏えい時の報告義務では重く扱われますが、要配慮個人情報の類型には含まれません。 判断の軸は被害額の大きさではなく、差別や偏見につながる内容かどうかです。

  2. 通勤手当の申請のために届け出た自宅の住所と通勤経路。

    誤り。住所や通勤経路は通常の個人情報です。他人に知られたくない情報ではありますが、 本人に対する不当な差別を生む性質のものではないため、取得の際は利用目的を本人に 通知するか公表すればよく、あらかじめ同意を得る義務まではありません。

  3. 社内研修の受講履歴と、業務のために取得した資格の一覧。

    誤り。学習歴や資格は本人の能力に関する通常の個人情報です。人事評価に関わるため 慎重に扱うべき情報ではありますが、法が列挙する要配慮個人情報の項目には入って いません。「重要そうかどうか」ではなく、列挙された類型かどうかで判断します。

  4. 定期健康診断の結果として記録された、本人の病歴。

    正解。病歴は要配慮個人情報として法に明記されています。健康診断の結果や医師の 診断内容もこれに含まれ、取得するには原則として本人の同意が必要です。

知られると不利益を受けやすい情報

要配慮個人情報とは、本人に対する不当な差別や偏見、その他の不利益が生じないように 特に配慮を要する情報のことです。給与額や住所のような「他人に知られたくない情報」とは 区別されます。分かれ目は、それを理由に不当な扱いを受けやすいかどうかです。

何が当てはまるか

法律と政令で次のように列挙されています。ここに挙がっていないものは、どれほど重要でも 要配慮個人情報にはなりません。

  • 人種、信条、社会的身分
  • 病歴、心身の機能の障害、健康診断等の結果、それに基づく医師等の指導・診療・調剤
  • 犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実

要配慮個人情報には、通常の個人情報より厳しい扱いが求められます。取得するには原則として あらかじめ本人の同意が必要で、本人の同意なく第三者に提供する仕組み(オプトアウト)を 使うこともできません。

混同しやすいものとの違い

情報 扱い
病歴・健康診断の結果 要配慮個人情報。取得に原則として本人の同意が必要
銀行口座番号・クレジットカード番号 通常の個人情報。漏えい時の報告では財産的被害として扱われる
住所・資格・受講履歴 通常の個人情報。利用目的の通知または公表で取得できる

試験では、口座番号のように「大事そうな情報」を要配慮個人情報だと思わせる選択肢が 置かれます。列挙された類型に入っているかだけで判断するのが確実です。

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