デザインのアプローチデザインプロセスマネジメント★☆☆

新サービスの構想を社内の企画会議で共有する場面で用いる、ビジュアル表現の説明として 最も適切なものはどれか。

正解:

  1. 多くの利用者に同じ設問へ答えてもらい、回答の傾向を数値で集計する。

    誤り。これはアンケートの説明です。広く浅く傾向をつかむ調査の手段であり、 集めるのは利用者の回答であって、伝える相手は会議の出席者ではありません。 構想を関係者に示して頭の中の像をそろえる手法ではありません。

  2. 利用者の職場に出向き、実際の仕事ぶりをその場で観察して記録する。

    誤り。これはフィールドワークの説明です。会議室では聞き出せない実際の動きを 現場で拾う調査で、向かう先は利用者の現場です。 できあがった構想を関係者へ示す手段ではありません。

  3. 構想を図やスケッチ、写真や色を使って示し、関係者が同じ像を思い描けるようにする。

    正解。文章で「使いやすい画面」と書いても、読む人が思い描く姿はばらばらです。 一枚の絵を見せれば認識のずれがその場で分かります。 視覚に訴えて構想を速く正確に伝えるのがビジュアル表現です。

  4. 想定する利用者に試作の画面を操作してもらい、つまずいた箇所を記録する。

    誤り。これはユーザビリティテストの説明です。案の出来を利用者の操作から 測る手法で、評価するのは説明を聞いた関係者ではなく利用者です。 伝えるための手法か、測るための手法かが分かれ目です。

百聞は一見にしかず、を仕事で使う

「トップ画面に、よく使う機能をまとめて置きたい」と文章で説明すると、 聞いた五人が五通りの画面を思い浮かべます。ところが手書きのラフを一枚見せた とたん、「この位置だと押しにくい」と具体的な指摘が返ってきます。 言葉で伝わりにくい構想を、図・絵・写真・色といった見える形にして示すのが ビジュアル表現です。

何がうれしいのか

  • 文章や数値の羅列より速く伝わり、読み手の知識差の影響を受けにくい
  • 関係者の頭の中の像がそろい、後戻りの原因になる思い違いを早めに見つけられる
  • 完成品でなくてよい。手書きのスケッチや写真の切り貼りでも役目は果たす
  • 図にできない部分があれば、そこは構想が詰まっていない印だと分かる

混同しやすいものとの違い

手法 何をする場か
ビジュアル表現 構想を見える形にして関係者に伝え、像をそろえる
アンケート 多数の利用者から回答を集め、傾向を数値でつかむ
フィールドワーク 利用者の現場に出向き、実際の行動を観察する
ユーザビリティテスト 利用者に操作してもらい、つまずきを観察して測る

見分け方は「誰に向けた行為か」です。相手が利用者で情報を集めているなら調査、 相手が関係者で案を示しているならビジュアル表現です。

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