デザインのアプローチデザインプロセスマネジメント★★☆

アプリで貸出を受け付けるレンタサイクル事業者が、利用者への調査をもとに カスタマージャーニーマップを作成した。この図から読み取れることとして、 最も適切なものはどれか。

正解:

  1. サービスを支える裏側の業務のうち、どの工程に時間がかかっているか。

    誤り。これはサービスブループリントで読み取る内容です。どちらも時間軸に沿って 描くため混同しますが、裏側の業務まで層として描き足すかどうかが違います。 ジャーニーマップに写るのは利用者から見えている範囲だけです。

  2. 利用者が登録から返却までの各段階で何を思い、どこでつまずいたか。

    正解。行動を時間順に並べ、その場その場での思考や感情を書き添えるので、 「借りるまでは順調なのに、返却場所を探す場面で不満が跳ね上がる」といった 落ち込みどころが一目で分かります。

  3. 利用者を年代や居住地で分けたとき、どの層の人数が最も多いか。

    誤り。これは属性による分類や市場調査の集計で分かる内容です。 ジャーニーマップは人数の大小ではなく、体験の流れの良し悪しを描きます。 規模を知りたいならアンケートなどの定量的な調査が必要です。

  4. 画面のボタンの大きさや配置が、操作のしやすさに与える影響。

    誤り。これはユーザビリティテストなど、個々の画面を対象にした評価で分かる 内容です。ジャーニーマップの粒度は「登録する」「返却する」といった場面単位で、 一つの画面の中の作りまでは踏み込みません。

利用者の一日を、横一本の線にする

サービスへの不満は、たいてい「どこか一点」で起きます。 自転車そのものには満足していても、返却場所が見つからずに10分歩いたなら、 その体験は不満として残ります。

利用者がサービスを知ってから使い終わるまでの行動を時間軸に並べ、 各段階で何を思い、何を感じたかを書き込んだ図がカスタマージャーニーマップです。

何が見えるようになるか

一般に、横軸に段階を、縦方向に次のような行を並べます。

  • 行動(知る、登録する、借りる、乗る、返す)
  • 接点(アプリの画面、看板、電話窓口)
  • 思考と感情(「登録が長い」「返す場所が分からない」)

こうすると、感情の折れ線が落ち込む場面が浮かび上がります。 そこが直すべき場所の候補になり、改善の議論が印象論になりません。

混同しやすいものとの違い

手法 何が分かるか
カスタマージャーニーマップ 各段階での利用者の行動・思考・感情の起伏
サービスブループリント 利用者の行動と、それを支える裏側の業務の対応
ユーザビリティテスト 実際に操作させたときに、どこでつまずくか

見分け方は「誰の側を描いているか」です。 利用者の気持ちの流れで完結していればジャーニーマップ、 従業員やシステムの動きまで対応づけてあればブループリントです。

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