デザインのアプローチデザインプロセスマネジメント★★☆

学習アプリの利用者調査で聞き取った発言を、1件ずつ付箋に書き出したところ 200枚を超え、そのままでは論点が見えない。親和図を用いて行うこととして、 最も適切なものはどれか。

正解:

  1. 発言を件数で数え上げ、多い順に並べて上位から対策する項目を選び出す。

    誤り。件数の多い順に重点を決めるのはABC分析やパレート図の考え方です。 数えるには分類の枠が先に要りますが、今はその枠自体がありません。 親和図は、数える前に枠を見つけ出すための整理です。

  2. 起きている問題に対し、原因と考えられる要素を大きな骨と小骨の形に整理する。

    誤り。これは特性要因図の説明です。結果と原因という決まった関係に沿って 並べる図で、何が原因かの見当が付いている段階で使います。 親和図は関係を決めずに、似たもの同士を寄せることから始めます。

  3. 内容の似ている付箋を集めてグループにし、見出しを付けて全体の論点を見えるようにする。

    正解。似ているものを寄せ集め、そのまとまりに見出しを付けていくと、 ばらばらの声の中から「通知が多すぎる」といった論点が浮かび上がります。 集めた事実を整理して構造を見つけるための道具です。

  4. 利用者の出来事を時間の順に並べ、行動と感情の移り変わりを一本の線で表す。

    誤り。これはカスタマージャーニーマップの説明です。並べる軸が時間の流れと 決まっている点が違います。親和図には時間の軸はなく、 内容の近さだけを手掛かりにまとめます。

200枚の付箋は、そのままでは何も語らない

聞き取りや観察を重ねると、利用者の声が大量に集まります。 ところが「通知がうるさい」「夜は開く気になれない」「問題が長い」といった 断片が机の上に散らばっているだけでは、何から手を付けるかを決められません。

そこで似たもの同士を寄せて、まとまりに見出しを付ける。 これが親和図です。「学習を始めるきっかけがつかめない」といった 一段上の論点が、集めた声そのものから立ち上がってきます。

進め方

  1. 集めた事実や意見を、1件につき1枚の付箋に短く書く
  2. 内容が近いと感じた付箋を寄せてグループにする。分類の枠を先に決めない
  3. まとまりごとに、その中身を言い表す見出しを付ける
  4. グループ同士の関係を眺め、取り組むべき論点を絞り込む

最初に分類の枠を作らないことが要点です。 枠を先に決めると、集めた声が既に知っていることの中に押し込められてしまいます。

整理の図は、並べる軸で見分ける

何を手掛かりに並べるか
親和図 内容の近さ。枠を決めずに寄せ、見出しを付ける
特性要因図 結果と原因の関係。骨の形に整理する
カスタマージャーニーマップ 時間の流れ。利用者の行動と感情を追う

試験では「大量の意見や事実がばらばらにある」「まとめて論点を見つけたい」が 手掛かりです。原因を追う、時間順に追う、件数を数えるといった 決まった軸が問題文にあれば、それは別の手法だと判断できます。

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