データマネジメントデータマネジメント★★☆

部門ごとに作られてきたシステムがそれぞれ別の形式で顧客データを保持しており、 全社での活用が進まない。データマネジメントの機能の一つであるデータアーキテクチャの 説明として、最も適切なものはどれか。

正解:

  1. データを扱う方針と責任者を定め、決めたルールが守られているかを監督する。

    誤り。これはデータガバナンスです。どちらも全社を対象にするため混同しやすいのですが、 ガバナンスは守らせるためのルールと監督の仕組みで、アーキテクチャはその方針の下で 描く設計図です。統制する側か、構造を描く側かで分かれます。

  2. どのデータをどこに置き、どんな形式で持ち、システム間でどう流すかを全社の視点で設計する。

    正解。データアーキテクチャは、データの配置・構造・流れを全体として描く設計図です。 部門ごとの都合で作られた形式のばらつきは、この全体像がないまま個別最適を 積み重ねた結果として生じます。

  3. サーバやネットワークの機器構成を決め、業務に必要な処理性能を確保する。

    誤り。これはシステム基盤の設計です。「アーキテクチャ」と聞くと機器構成を 思い浮かべがちですが、データアーキテクチャが設計するのは器である機器ではなく、 そこに載るデータそのものの持ち方とつなぎ方です。

  4. 誤りや重複を見つけるための基準を定め、基準を満たさないデータを是正する。

    誤り。これはデータ品質管理です。品質管理が見るのは今あるデータの中身が 正しいかどうかで、アーキテクチャが決めるのはデータをどう配置しどうつなぐかです。 対象が中身か構造かで区別できます。

家を建てる前の、街の設計図

一軒ずつ好きなように家を建てていくと、道はつながらず水道の規格もばらばらになります。 そこで先に「どこを住宅地にし、どこに道を通し、上下水道をどう引くか」を決めるのが 都市計画です。データアーキテクチャは、これのデータ版にあたります。

システムを部門ごとに作ると、顧客番号の桁数も日付の書き方も別々になり、 後からつなごうとしても合いません。先に全社の設計図を描いておけば、 新しいシステムもその図の上に載せるだけで済みます。

データアーキテクチャが決めること

  • どんなデータを、どの単位で持つか(顧客・商品・取引といったまとまり)
  • どこに置くか(基幹システム、データウェアハウス、データレイクなど)
  • どの経路で、どの向きに流すか(どこが正となるデータを持ち、どこへ配るか)

データマネジメントの機能を並べて比べる

機能 役割
データアーキテクチャ データの配置・構造・流れを全体として設計する
データガバナンス 方針と責任者を定め、守られているかを監督する
データ品質管理 中身が基準を満たすかを測り、誤りや重複を是正する
メタデータ管理 各項目の意味・単位・出所を説明する情報を整える

シラバスはこの関係を三権にたとえ、ルールを定めて監督するガバナンスを司法・立法、 それに従って実行するマネジメントを行政に置いています。 アーキテクチャはその両方が拠り所にする全体の設計図だと捉えておくと整理しやすくなります。

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