正解:ア
各選択肢の解説
アPCの通信を必要な相手だけに限って攻撃される経路を減らし、移行の計画を進める。
正解。サポートが終わったOSには、新しい脆弱性が見つかっても修正プログラムが出ません。 塞げない弱点が増え続ける前提で、ネットワークから切り離すか通信を絞って攻撃の経路を減らし、 サポートのある環境への移行を計画どおり進めます。
イ最後に提供された修正プログラムまで適用済みなので、追加の対応はいらない。
誤り。適用済みなのは、サポート終了までに見つかった脆弱性の分だけです。 これから見つかる脆弱性には修正プログラムが提供されないので、時間がたつほど 塞げない弱点が増えます。過去の適用状況は今後の安全を示しません。
ウマルウェア定義ファイルを毎日更新し、修正プログラムが出ない分の代わりにする。
誤り。マルウェア対策ソフトは既知のマルウェアを見つける仕組みで、OSの脆弱性そのものは 塞ぎません。脆弱性を突く通信や、定義ファイルに載っていない攻撃は防げないので、 修正プログラムの代わりにはなりません。重ねて行う対策の一つです。
エ新しい脆弱性が公表され、攻撃が確認された時点で、対応の要否を判断する。
誤り。サポート終了後は、脆弱性が公表されても修正プログラムが出ないので、 その時点で取れる手は限られます。攻撃が確認されてからでは、通信を絞る準備も 移行も間に合いません。塞げないと分かっている今のうちに手を打ちます。
理解を深めるために
「直してもらえない家」に住み続ける期間
サポートが終わったOSは、修理業者が来なくなった家のようなものです。これまでに壊れた所は 直してありますが、これから見つかる鍵の不具合は誰も直してくれません。 すぐに引っ越せないなら、出入口を減らして、引っ越しの日取りを決めるしかありません。
脆弱性管理の前提が崩れる
ふだんの脆弱性管理は、脆弱性情報を集め、修正プログラム(セキュリティパッチ)や OSアップデートを適用して塞ぐ流れです。サポート終了後はこの「適用して塞ぐ」ができません。
- 脆弱性情報の収集は続ける。塞げない弱点を把握し、影響を見積もるため
- ネットワークから切り離す、または必要な通信の相手とポートだけを許可して、攻撃の経路を減らす
- USBメモリなど、ネットワーク以外の持ち込み経路も管理する
- 装置の更新時期に合わせ、サポートのある環境への移行を計画として確定させる
工場の装置のように、メーカーの動作保証の都合ですぐにOSを変えられない場面は珍しくありません。 その場合でも「使い続けるなら何で守るか」と「いつ終わらせるか」の両方を決めておきます。
混同しやすいものとの違い
| 対応 | 新しい脆弱性への効き目 | 評価 |
|---|---|---|
| 通信を絞り、移行を計画する | 攻撃の経路を減らす | 塞げない前提での対応 |
| 過去の修正プログラムの適用 | 効かない(新しい分は塞げない) | 前提の誤り |
| 定義ファイルの毎日更新 | 脆弱性は塞がない | 補助の対策 |
| 公表・攻撃確認後に判断 | 打てる手が残っていない | 後手 |
サポート終了の問題では、「修正プログラムがもう出ない」ことを起点に考えると、 適用以外の手段で守る選択肢が残ります。