問題 28★★★

全PCでマルウェア定義ファイルの自動更新を設定していた部門で感染が起きた。 調べると、感染したPCは更新エラーのまま2か月間、定義ファイルが古いままだった。 再発防止策として最も適切なものはどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. ア全PCの定義ファイルの更新日を管理サーバで一覧にし、古いPCを見つけて対処する。

    正解。問題は「更新が失敗していても誰も気づけなかった」ことです。 設定ではなく実際の状態を一か所で確かめ、遅れた端末を拾う仕組みにすれば、ほかのPCの同じ失敗も見つかります。

  2. イ自動更新の間隔を、1日1回から1時間ごとに短くする設定に変える。

    誤り。間隔を短くすると、更新が成功している端末では新種への対応が早まります。 しかし今回の端末はエラーで更新が止まっていたので、試す回数を増やしても失敗が続くだけです。 止まっていることに気づく手段が加わりません。

  3. ウ全社員に、毎朝始業時に手動で定義ファイルを更新するよう指示する。

    誤り。人が操作を加えるので一見確実そうですが、忘れた人やエラーに気づかない人がいれば同じことが起きます。 実施されたかを誰も確かめない点は今と変わらず、利用者に判断を任せる対策です。

  4. エ感染したPCのマルウェア対策ソフトを入れ直し、自動更新を設定し直す。

    誤り。感染したPCの更新は直りますが、対処はその1台に限られます。 同じ原因で更新が止まっているPCがほかにもあるかもしれず、それを見つける手段がないままです。

理解を深めるために

「設定した」と「更新されている」は別のこと

目覚まし時計をセットしても、電池が切れていれば鳴りません。 大事なのはセットしたかどうかではなく、実際に鳴る状態かどうかです。

定義ファイルの自動更新も同じです。設定していても、通信の不具合やライセンスの期限切れ、 ディスクの空き不足などで更新が止まることがあります。止まったことに誰も気づかなければ、 その端末は古い定義ファイルのまま、新しいマルウェアを素通しします。

なぜ一元的な確認が要るのか

  • パターンマッチング法は、定義ファイルに載った特徴としか照合できない
  • 定義ファイルが古い端末は、その後に出回ったマルウェアを検知できない
  • 更新の失敗は、利用者の画面に小さく表示されるだけで、見過ごされやすい
  • 管理サーバで全端末の定義ファイルの日付や更新結果を集めれば、 遅れている端末を管理者の側から見つけられる

今回の事故から学ぶべきことは「更新の頻度」ではなく、更新が成功しているかを確かめる手段がなかったことです。

混同しやすいものとの違い

対策 何が変わるか 更新の失敗に気づけるか
管理サーバで更新日を一覧にする 全端末の実際の状態が見える 気づける
自動更新の間隔を短くする 成功している端末の反映が早まる 気づけない
毎朝の手動更新を指示する 利用者の操作が増える 利用者しだいで、確かめる人がいない
感染PCだけ入れ直す その1台が直る ほかの端末は分からない

試験では、対策が「設定を変える」ものか「状態を確かめる」ものかを見分けます。 設定が守られなかったことが原因なら、確かめる仕組みを選びます。

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