正解:ウ
各選択肢の解説
アa:本人拒否率(FRR) b:他人受入率(FAR)
誤り。向きが逆です。aで本人拒否率を優先して基準を緩めると、他人受入率が上がり 部外者がサーバ室に入れるおそれが増えます。bで他人受入率を優先すると、 本人の拒否が増えて行列の原因になります。
イa:他人受入率(FAR) b:他人受入率(FAR)
誤り。aは正しい選び方ですが、bでは他人として精算されても少額で訂正できます。 ここで基準を厳しくすると本人の拒否が増え、問題文にある行列と苦情という 困る方の誤りを招きます。
ウa:他人受入率(FAR) b:本人拒否率(FRR)
正解。他人を通したときの被害が大きいaは他人受入率を、本人を拒否したときの 不便が大きいbは本人拒否率を優先します。どちらの誤りが困るかで決めます。
エa:本人拒否率(FRR) b:本人拒否率(FRR)
誤り。bは正しい選び方ですが、aで本人拒否率を優先すると基準が緩くなり、 他人受入率が上がります。顧客情報のあるサーバ室では、他人を通す誤りの方が はるかに深刻です。
理解を深めるために
どちらの誤りの方が困るかで決める
生体認証には2種類の誤りがあります。本人なのに通さない本人拒否と、他人なのに通す 他人受入です。判定の基準を厳しくすると他人受入率(FAR)は下がりますが、 本人拒否率(FRR)は上がります。緩めるとその逆です。同じ方式のまま両方を同時に下げることは できないので、用途ごとに「どちらの誤りの方が困るか」を考えて基準を置きます。
なぜaとbで答えが分かれるのか
- a サーバ室の入室: 他人を1回通しただけで、顧客情報の持ち出しや機器の破壊につながります。 本人が拒否されても、別の確認方法で入れれば業務は止まりません。だから他人受入率を低くします
- b 食堂の精算: 他人として精算されても少額で、月末に訂正できます。一方、本人の拒否が 続くと行列ができ、昼休みが回りません。だから本人拒否率を低くします
基準を厳しくして本人拒否が増える分は、代わりの確認手段や再試行で吸収します。 利便を優先した用途では、明細の確認や訂正の手続で他人受入の影響を小さくしておきます。
2つの指標の違い
| 指標 | 何の誤りか | 低く抑えたい用途 |
|---|---|---|
| 他人受入率(FAR) | 他人を本人と誤って受け入れる | 通したときの被害が大きい場所・操作 |
| 本人拒否率(FRR) | 本人を他人と誤って拒否する | 利用回数が多く、拒否の不便が大きい場面 |
試験では、場面の条件から「通したときの被害」と「拒んだときの不便」のどちらが大きいかを 読み取らせる形で問われます。