正解:イ
各選択肢の解説
アログの取得範囲を広げ、ファイアウォール以外の機器も記録の対象に加える。
誤り。取得範囲は「何を記録するか」の設定です。今回ファイアウォールは 記録していたのに、古い分が消えていました。対象の機器を増やしても、 同じ保存期間なら8か月前の記録はどの機器にも残っていません。
イ侵入から発覚までにかかりうる期間を踏まえ、容量ではなく調査の必要からログの保存期間を決め直す。
正解。困ったのは記録が古い順に消えていたことです。保存期間を容量の都合ではなく、 発覚の遅れも含めて調査でさかのぼる必要のある期間から決めれば、侵入の始まりが残ります。
ウSIEMを導入して各機器のログを集約し、異常をすぐに検知して通知させる。
誤り。SIEMは集めたログを相関分析して早く気付くための仕組みです。発覚を早める効果は ありますが、すべての侵入にすぐ気付けるとは限りません。気付くのが遅れたときに さかのぼれるかは、ログをどれだけ残しているかで決まります。
エログを書換えのできない保管先へ転送し、侵入者による改ざんや消去を防ぐ。
誤り。これはログの完全性を守る対策です。侵入者に消されたのではなく、 自社の設定どおり容量に合わせて古い分が上書きされていたので、 改ざん防止を加えても残す期間が3か月のままなら結果は変わりません。
理解を深めるために
気付くのが遅れた分だけ、さかのぼる距離が延びる
防犯カメラの映像を1週間で上書きする店で、1か月前から続いていた万引きに今日気付いても、 最初の1回は映っていません。ログも同じで、事件に気付いた日から、事件が始まった日まで さかのぼれる長さを残しておかなければ、入口を突き止められません。
なぜ保存期間を「調査の必要」から決めるのか
標的型攻撃などでは、侵入してから発覚するまでに数か月かかることも珍しくありません。 外部からの指摘で初めて気付く場合はなおさら遅れます。
- 容量に合わせて期間を決めると、古い順に自動で消え、侵入の始まりが真っ先に失われる
- 保存期間は「発覚までにかかりうる期間+調査にかかる期間」を踏まえて決める
- 長く残すほど費用がかかるので、直近は検索しやすい場所に、古い分は安価な保管先に移すといった分け方をする
- 法令や契約で保存期間が定められている記録は、その期間も満たす
混同しやすいものとの違い
| 対策 | 何を守るか |
|---|---|
| 保存期間 | どこまで昔のログが残っているか |
| 取得範囲 | どの機器の、どの操作を記録するか |
| SIEM | 集めたログを相関分析し、異常に早く気付く |
| 改ざん防止 | 残したログが書き換えられていないこと |
試験では、調査で困った原因が「記録していなかった」「消えていた」「書き換えられた」の どれかを読み取ります。設定どおり古い分が消えていたなら、直すのは保存期間です。