正解:イ
各選択肢の解説
ア規程を作った部署が、その部署の責任でポータルへ自由に掲載できると定める。
誤り。これは今の状態をそのまま認める定め方です。部署ごとに掲載できる限り、 組織として正式に認めた規程がどれなのかは決まらず、食い違う文書が並ぶ状態は 繰り返されます。
イ文書の種類ごとに承認者を定め、承認を経た版だけを正式な規程として公開する。
正解。誰が承認したら正式な規程になるのかを決め、承認された版だけを公開すれば、 従うべき文書は1つに定まります。方針・対策基準・手順など、文書の重さに応じて 承認者を変えるのが一般的です。
ウ規程の承認は、規程の運用状況を監査する内部監査部門が行うと定める。
誤り。内部監査部門は、規程が守られているかを独立した立場で確かめる役割です。 自ら承認した規程を自ら監査すると、その独立性が損なわれます。 承認は、規程を定める権限を持つ経営層や委員会が担います。
エ内容が食い違うときは、掲載日が最も新しい文書に従うと定める。
誤り。日付で決めると、誰の承認も受けていない文書でも、新しければ有効になってしまいます。 問題は「新しいか」ではなく「組織として認めたか」なので、 承認の有無で正式な規程を決める必要があります。
理解を深めるために
「誰が認めたら正式か」を決めておく
学校の掲示板に、クラスごとに勝手に作った「校則」が何枚も貼られていたら、生徒はどれに従えば よいか分かりません。校則として通用するのは、学校が正式に決めて出したものだけです。 社内の規程も同じで、誰が承認すれば正式な規程になるのかを定めておくのが規程の承認手続です。
承認手続で定めること
- 文書の種類ごとの承認者。方針は経営層、対策基準は情報セキュリティ委員会など、 文書の重さに応じて承認者を決める
- 起案・審査・承認・公開の流れ。承認を経ていない文書は正式な規程として扱わない
- 公開の場所と版の管理。承認された最新版だけを決まった場所に置き、古い版は取り下げる (版や保管の扱いは文書管理規程と合わせて定める)
- 承認する人と、規程の運用を監査する人を分ける。監査の独立性を保つため
混同しやすい定め方との違い
| 定め方 | どうなるか |
|---|---|
| 文書の種類ごとに承認者を決め、承認版だけを公開 | 従うべき文書が1つに定まる |
| 作成部署が自由に掲載 | 正式な規程が決まらず、食い違いが繰り返される |
| 内部監査部門が承認 | 自ら承認したものを自ら監査し、独立性を損なう |
| 掲載日が新しいものに従う | 承認のない文書でも新しければ有効になる |
規程が乱立した場面では、内容を直す前に「正式な規程を決める手続」があるかを確かめます。