正解:エ
各選択肢の解説
ア原因を確定させるまでは設定に手を加えず、ルータのログの解析を続ける。
誤り。原因の特定は大切ですが、拠点の全員が業務を止めたまま解析を続けることになります。 直前の変更という有力な候補があるなら、先に戻して業務を回復させ、原因は後で詰めます。
イ拠点にある全てのネットワーク機器を、一斉に再起動して様子を見る。
誤り。設定の誤りが原因なら、再起動しても同じ設定で立ち上がるので直りません。 複数の機器を同時に触ると、どれが効いたのか分からなくなり、切分けもできなくなります。
ウ作業者に、思い当たる別の設定を追加で入れて様子を見てもらう。
誤り。変更の上に変更を重ねると、どの変更が影響したのか追えなくなります。 新たな誤りを生むおそれもあり、まずは正常に動いていた状態に戻すのが先です。
エ現在の設定を記録したうえで変更前の設定に戻し、通信が回復するか確かめる。
正解。直前の変更が最も疑わしいので、後で原因を調べられるよう現在の設定を残してから 正常だった設定に戻し、回復を確かめます。回復すれば、原因が変更にあったことも確かめられます。
理解を深めるために
「最後に変えたもの」を戻すのが近道
昨日まで動いていたものが今朝から動かないとき、まず疑うのはその間に変えたものです。 この場面では、前夜のルータの設定変更しか変化がありません。変更前の設定に戻す (切り戻す)ことは、業務を早く回復させる復旧措置であると同時に、原因が変更に あったかどうかを確かめる切分けにもなります。
なぜ記録してから戻すのか
戻した時点で、問題を起こした設定は消えてしまいます。後で「どの設定がなぜ悪かったか」を 特定し、同じ失敗を繰り返さないためには、戻す前の設定を残しておく必要があります。 対応の流れは次のとおりです。
- 現在の設定とログを記録する
- 変更前の設定に戻し、拠点から本社のシステムにつながるか確かめる
- 回復したら、記録した設定を基に原因を特定し、手順を見直してから改めて変更する
戻しても回復しなければ、原因は変更以外にあると分かるので、回線や本社側へと 調べる範囲を移します。
混同しやすい対応との違い
| 対応 | 適切か | 理由 |
|---|---|---|
| 記録してから変更前の設定に戻す | 適切 | 業務の回復と切分けを同時に進められ、原因も後で追える |
| 原因が確定するまで手を加えない | 不適切 | 業務が止まったままになる |
| 全機器を一斉に再起動する | 不適切 | 設定の誤りは直らず、どれが効いたか分からなくなる |
| 別の設定を追加で入れる | 不適切 | 変更が重なり、影響が追えなくなる |
障害対応では、原因の特定と復旧措置のどちらを先にするかが問われます。 業務への影響が大きく、戻せる状態があるなら、まず戻して回復させるのが基本です。