問題 26★★★

前夜、拠点のルータの設定を変更する作業があり、翌朝から拠点の全員が本社のシステムに つながらなくなった。ほかに変更した機器はない。ネットワークの担当者がまず取る対応として、 最も適切なものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. ア原因を確定させるまでは設定に手を加えず、ルータのログの解析を続ける。

    誤り。原因の特定は大切ですが、拠点の全員が業務を止めたまま解析を続けることになります。 直前の変更という有力な候補があるなら、先に戻して業務を回復させ、原因は後で詰めます。

  2. イ拠点にある全てのネットワーク機器を、一斉に再起動して様子を見る。

    誤り。設定の誤りが原因なら、再起動しても同じ設定で立ち上がるので直りません。 複数の機器を同時に触ると、どれが効いたのか分からなくなり、切分けもできなくなります。

  3. ウ作業者に、思い当たる別の設定を追加で入れて様子を見てもらう。

    誤り。変更の上に変更を重ねると、どの変更が影響したのか追えなくなります。 新たな誤りを生むおそれもあり、まずは正常に動いていた状態に戻すのが先です。

  4. エ現在の設定を記録したうえで変更前の設定に戻し、通信が回復するか確かめる。

    正解。直前の変更が最も疑わしいので、後で原因を調べられるよう現在の設定を残してから 正常だった設定に戻し、回復を確かめます。回復すれば、原因が変更にあったことも確かめられます。

理解を深めるために

「最後に変えたもの」を戻すのが近道

昨日まで動いていたものが今朝から動かないとき、まず疑うのはその間に変えたものです。 この場面では、前夜のルータの設定変更しか変化がありません。変更前の設定に戻す (切り戻す)ことは、業務を早く回復させる復旧措置であると同時に、原因が変更に あったかどうかを確かめる切分けにもなります。

なぜ記録してから戻すのか

戻した時点で、問題を起こした設定は消えてしまいます。後で「どの設定がなぜ悪かったか」を 特定し、同じ失敗を繰り返さないためには、戻す前の設定を残しておく必要があります。 対応の流れは次のとおりです。

  • 現在の設定とログを記録する
  • 変更前の設定に戻し、拠点から本社のシステムにつながるか確かめる
  • 回復したら、記録した設定を基に原因を特定し、手順を見直してから改めて変更する

戻しても回復しなければ、原因は変更以外にあると分かるので、回線や本社側へと 調べる範囲を移します。

混同しやすい対応との違い

対応 適切か 理由
記録してから変更前の設定に戻す 適切 業務の回復と切分けを同時に進められ、原因も後で追える
原因が確定するまで手を加えない 不適切 業務が止まったままになる
全機器を一斉に再起動する 不適切 設定の誤りは直らず、どれが効いたか分からなくなる
別の設定を追加で入れる 不適切 変更が重なり、影響が追えなくなる

障害対応では、原因の特定と復旧措置のどちらを先にするかが問われます。 業務への影響が大きく、戻せる状態があるなら、まず戻して回復させるのが基本です。

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