正解:イ
各選択肢の解説
ア暗号化されているので、パスフレーズを他人に教えないよう注意して使用を認める。
誤り。暗号化は電波の盗み見を防ぎますが、設定もパスフレーズも組織が把握していない機器です。 パスフレーズが漏れても気付けず、変更や停止もできないので、守られているとは言えません。
イ管理外の入口が社内LANにできているので取り外させ、無断接続を禁じる規則を周知する。
正解。私物のアクセスポイントは、社内LANへの入口を電波の届く範囲に広げ、組織の認証や監視を通りません。 撤去させたうえで、無断で接続してはならないことを規則として示します。
ウSSIDを周囲の端末に表示しない設定に変えさせたうえで、使用を認める。
誤り。SSIDを表示しない設定(ステルス)にしても、電波そのものは出ており、 通信を観測すれば存在は分かります。見えにくくするだけで、管理外の入口であることは変わりません。
エ電波が建物の外に漏れないよう、アクセスポイントを会議室の奥に移させる。
誤り。置き場所を変えても、電波が届く範囲は壁や床を越えるので、正確には絞れません。 それに、届く範囲を狭めても、組織が管理していない機器であるという問題は残ります。
理解を深めるために
社屋の壁に、合鍵を本人しか知らない勝手口を作った
社内LANに無線LANアクセスポイントをつなぐと、その電波が届く範囲が、社内LANへの入口になります。 私物のアクセスポイントは、建物に勝手口を作り、その合鍵を本人だけが持っているような状態です。 鍵がかかっていても(暗号化されていても)、管理者はその勝手口の存在も、合鍵を誰が持っているかも分かりません。
なぜ「暗号化されているから大丈夫」ではないのか
- 組織の無線LANなら、接続の認証、接続した端末の記録、パスフレーズの変更などを管理者が行える
- 私物の機器はそのどれも通らないので、パスフレーズが漏れたり、弱い設定に変えられたりしても気付けない
- 有線の差し込み口の先は社内LANなので、この機器に入れれば、社内のサーバまで届き得る
このため、許可されていないアクセスポイントは取り外させるのが基本です。再発を防ぐには、 無断接続を禁じる規則の周知に加え、使わない差し込み口の無効化や、電波の定期的な調査で見つける手段を持ちます。 会議室で無線を使いたいという要望自体には、組織が管理する無線LANを用意して応えます。
混同しやすいものとの違い
| 対応 | 何を変えるか | 管理外の入口は残るか |
|---|---|---|
| 取り外しと規則の周知 | 入口そのものを無くす | 残らない |
| 暗号化を前提に使用を認める | 何も変えない | 残る |
| SSIDを表示しない | 一覧に出なくなるだけ | 残る |
| 置き場所を変える | 電波の届き方を少し変える | 残る |
試験では、無線LANの対策を「暗号化」「見えにくくする」「入口を管理する」に分けて読めるかが問われます。 誰が管理している入口かを先に確かめます。