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刑法の不正指令電磁的記録に関する罪(いわゆるウイルス作成罪)でいう 「不正指令電磁的記録」に当たるかどうかは、そのプログラムの何によって 判断されるか。最も適切なものはどれか。

正解:

  1. 開発した者が営利目的で作り、実際に金銭的な利益を得たかどうか。

    誤り。営利目的や利益の有無は要件ではありません。金銭を得ていなくても、 いたずらや嫌がらせのために作られたものは対象になり得ます。利益で線を引くと、 無償でばらまかれたウイルスを取り締まれなくなってしまいます。

  2. 使う人の意図に反する動作をさせるものかどうか。

    正解。利用者がそのプログラムに当然期待するであろう動作と違う動きをさせる、 という点が要件の中心です。使う人の意図を裏切るかどうかが判断の軸になります。

  3. ウイルス対策ソフトで検知される種類のものかどうか。

    誤り。検知できるかどうかは対策ソフト側の技術的な話であって、法律上の要件では ありません。定義ファイルに登録されていない新種でも要件を満たせば対象になり、 逆に検知されたことがそのまま犯罪の成立を意味するわけでもありません。

  4. プログラムに不具合(バグ)が含まれているかどうか。

    誤り。意図したとおりに動かすつもりで作ったのに欠陥があった、というバグは これに当たりません。欠陥で線を引くと、不具合のあるソフトを公開しただけで 犯罪になりかねません。作り手が何をさせようとしたかが問われます。

「不正な指令」とは、使う人を裏切る指令のこと

刑法の不正指令電磁的記録に関する罪は、コンピュータウイルスを取り締まる規定です。 ただし条文は「ウイルス」という言葉を使わず、人が電子計算機を使うにあたって その意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える記録という説明をしています。 判断の軸は、使う人の意図に反するかどうかの一点です。

たとえば写真加工アプリだと思って入れたソフトが、裏で連絡先を外部に送っていれば、 利用者が期待した動作ではありません。ここが「不正な指令」です。

バグとの線引き

つまずきやすいのがバグとの違いです。

  • バグ:意図したとおり動かすつもりで作ったが、欠陥があって誤動作した
  • 不正な指令:利用者の意図に反する動作を、はじめからさせようとして作った

不具合のあるソフトを公開しただけで犯罪になるわけではないのは、この違いがあるためです。

判断の軸にならないもの

観点 要件かどうか
利用者の意図に反する動作をさせるか 要件の中心
営利目的か、利益を得たか 要件ではない
対策ソフトで検知されるか 要件ではない(技術的な話)
バグを含むか 要件ではない(意図が違う)

試験では「ウイルスかどうかを何で判断するか」という形で問われます。 検知の可否やソフトの品質ではなく、使う人の意図に反するかで答えてください。

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