小売チェーンで新店舗の開設プロジェクトが始まり、着手時に作業の一覧と スケジュール、費用の計画を作成した。プロジェクトの進行中に行う プロジェクトマネジメントの活動として、最も適切なものはどれか。
正解:ウ
ア計画は承認された時点で確定するので、実績とずれても計画は見直さず進める。
誤り。計画を勝手に作り替えないことと、ずれを放置することは別です。 前提が変われば、決められた手続きで計画を見直すのがプロジェクトマネジメント です。守るべきは当初の日程ではなく、プロジェクトの目的のほうです。
イ進み具合の確認は完了時にまとめて行い、期間中は各担当者の判断に任せる。
誤り。完了してから分かっても、打てる手はもう残っていません。進行中に 短い周期で確かめるからこそ、小さいうちに手を打てます。担当者に作業を 任せることと、全体の状況を見ないことを同じにしてはいけません。
ウ定期的に実績と計画を照らし、差異があれば原因を確かめて割当てを調整する。
正解。プロジェクトマネジメントは計画を立てて終わりではありません。 実績と計画の差を定期的に測り、原因に応じて日程や要員の割当てを直す。 この繰り返しが、目的の達成に向けてプロジェクトを引き戻していきます。
エ管理の対象は日程だけに絞り、費用や品質は各担当部門の判断に委ねる。
誤り。日程・費用・品質は互いに引っ張り合う関係にあります。日程だけを 見て人を増やせば費用が膨らみ、手順を省けば品質が落ちます。どれか一つに 絞ると、他の面のしわ寄せが見えなくなります。
計画は地図、マネジメントは運転
旅行の計画を立てても、当日に渋滞が起きれば到着は遅れます。地図を眺めて 「予定では着いているはずだ」と言い続けても車は進みません。実際の位置を 確かめ、迂回するか出発を早めるかを決める。この運転にあたるのが プロジェクトマネジメントです。
立てた計画と実績の差を見て手を打つ
プロジェクトマネジメントは、おおよそ次を繰り返します。
- 計画 — 作業の範囲(スコープ)、日程、費用、品質、要員、リスクを決める
- 実行 — 計画に沿って作業を進め、関係者へ情報を伝える
- 監視 — 実績を集め、計画との差異と原因を確かめる
- 調整 — 要員の割当てや日程を直す。必要なら計画そのものを見直す
大事なのは、監視と調整が計画と同じくらい重い仕事だという点です。差異が 見つかったときに「誰が悪いか」ではなく「どう戻すか」を考えるのが、 プロジェクトマネージャとチームの仕事になります。
計画・進捗・完了の見方
| 場面 | やること |
|---|---|
| 進行中 | 実績と計画の差を定期的に測り、原因に応じて調整する |
| 着手時 | 目的と範囲を定め、日程・費用・体制の計画を作る |
| 完了時 | 成果物を引き渡し、実績と教訓をまとめて次に残す |
試験では「計画どおりに進んでいるかを確かめ、ずれたら手を打つ」という 言い回しが正解の目印になります。逆に「当初の計画は変えない」「終わってから まとめて確認する」は、いずれも誤りとして置かれる典型です。