プライバシー関連法規プライバシー保護に関する法規・ガイドライン★★☆

個人情報保護法は、事業者が取り扱う情報を個人情報・個人データ・保有個人データに 区別し、それぞれに課される義務の内容を変えている。このうち「個人データ」の説明 として、最も適切なものはどれか。

正解:

  1. 生存する個人に関する情報のうち、氏名や生年月日などにより特定の個人を識別できるもの。

    誤り。これは「個人情報」の説明です。個人情報は三つの中で最も広い範囲を指し、 名刺1枚に書かれた氏名や、まだ整理していない問合せメールの差出人情報も含みます。 個人データはこのうち、検索できるよう整理されたものに限られます。

  2. 本人からの開示や利用停止の請求に応じる権限を、事業者が有している個人データ。

    誤り。これは「保有個人データ」の説明です。個人データのうち、開示・訂正・削除 などに事業者自身が応じられるものだけがこれに当たります。委託を受けて預かって いるだけで開示の権限がないデータは、個人データではあってもここに入りません。

  3. 検索できるように体系的に整理された個人情報データベース等を構成している個人情報。

    正解。個人データかどうかの分かれ目は、その情報が個人情報データベース等の 一部になっているかどうかです。安全管理措置や第三者提供の制限といった義務は、 この個人データを対象として課されます。

  4. 特定の個人を識別できないように加工し、元の個人情報に復元できないようにした情報。

    誤り。これは「匿名加工情報」の説明です。本人を識別できないため、定められた ルールを守れば本人の同意なく第三者に提供できます。本人を特定できるかどうかが、 個人データとの分かれ目になります。

三つの言葉は入れ子になっている

個人情報・個人データ・保有個人データは、別々の情報を指す言葉ではなく、大きな箱の中に 小さな箱が入っている関係です。展示会で集めた名刺を思い浮かべてください。箱に放り 込んだままなら「個人情報」、五十音順に並べて名簿ソフトに登録すれば「個人データ」、 その名簿を自社の判断で修正・削除できるなら「保有個人データ」になります。

何で分かれるのか

  • 個人情報:生存する個人に関する情報で、特定の個人を識別できるもの(個人識別符号を 含むものも該当する)
  • 個人データ:個人情報のうち、検索できるよう体系的に整理された個人情報データベース等を 構成しているもの
  • 保有個人データ:個人データのうち、事業者が開示・訂正・利用停止などに応じる権限を 持っているもの

事業者の義務もこの順に積み上がります。個人情報の段階では利用目的の特定と通知・公表が 求められ、個人データになると安全管理措置と第三者提供の制限が加わり、保有個人データに なると本人からの開示請求などに応じる義務が生じます。なお、保存期間が短いデータを保有 個人データから除く扱いは2022年4月に廃止され、現在は保存期間の長短で区別しません。

混同しやすいものとの違い

用語 中身
個人情報 特定の個人を識別できる情報全般。最も広い
個人データ 個人情報データベース等を構成する個人情報
保有個人データ 個人データのうち、開示や利用停止に応じる権限があるもの
匿名加工情報 個人を識別できず復元もできないよう加工した情報

試験では「整理されているか」「開示の権限があるか」の二つの分岐で問われます。 名簿になっているか、自社で直せるか、と読み替えると判断しやすくなります。

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