まとめた窓口業務システムの案を、来週は投資の可否を決める経営会議で、翌週は実際に 使う窓口担当者に説明する。プレゼンテーション手法として最も適切なものはどれか。
正解:エ
ア経営会議では画面遷移の細部を、窓口担当者には投資回収の見込みを中心に示す。
誤り。伝える内容を相手に合わせて変えてはいますが、組み合わせが逆です。 画面の細部は決裁の判断材料になりにくく、回収の見込みは窓口担当者の 日々の仕事とは結びつきません。相手の関心事を取り違えています。
イどちらの場でも同じ資料を最初から順に読み上げ、内容の取捨や並べ替えはしない。
誤り。作り直す手間は省けますが、どちらの相手にも不要な部分が混じります。 限られた時間で必要な判断をしてもらえません。 相手に合わせて組み立てを変えるのがプレゼンテーション手法の要点です。
ウどちらの場でも試作画面を操作してもらい、つまずいた箇所を観察して記録する。
誤り。これはユーザビリティテストです。案の使いやすさを測る手法であり、 窓口担当者には有効でも、投資の可否を決める場で行うことではありません。 説明して判断を得る場か、操作させて測る場かが異なります。
エ経営会議では投資額と期待する効果を先に、窓口担当者には日々の仕事の変わり方を示す。
正解。経営層が知りたいのは「投じる額に見合うか」、現場が知りたいのは 「自分の仕事がどう変わるか」です。同じ案でも、聞き手によって 先に言うことと詳しさを変えるのがプレゼンテーション手法です。
同じ案でも、相手が違えば話す順番が違う
医者が患者に説明するときと、同じ病院の医師仲間に説明するときとでは、 話す言葉も順番も変わります。伝える中身が同じでも、相手が何を決めたいのかが 違うからです。聞き手と目的に合わせて、何を先に言うか・どこまで詳しく言うかを 組み立てるのがプレゼンテーション手法です。
相手ごとに変わる関心事
| 聞き手 | 先に知りたいこと |
|---|---|
| 経営層 | いくら掛かり、何が得られるのか。決裁してよいか |
| 利用部門 | 自分の日々の仕事がどう変わるのか。負担は増えないか |
| 開発者 | どこまで作るのか。制約や前提は何か |
結論を先に置く、専門用語を相手に合わせて言い換える、割り当てられた時間に 収める。いずれも「聞き手に判断してもらう」ための工夫です。
近い手法との線引き
| 手法 | 何が中心か |
|---|---|
| プレゼンテーション手法 | 聞き手と目的に合わせた、伝え方の組み立て |
| ストーリーテリング | 利用者を主人公にした物語という、語り方そのもの |
| ビジュアル表現 | 図や絵で見せるという、伝える手段 |
| ユーザビリティテスト | 利用者に操作してもらい、案の出来を測ること |
物語も図も、プレゼンテーションの中で使われる道具です。 問題文に相手の違いや合意形成が出てきたら、プレゼンテーション手法を疑います。