問題 58★★☆

営業担当者は、新幹線の車内やカフェで社用ノートPCを開き、顧客向けの見積書を作ることが多い。 周囲の人に画面の内容を読み取られることを防ぐ対策として、最も適切なものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. アノートPCのストレージを暗号化し、盗難時にデータを読まれないようにする。

    誤り。ストレージ暗号化は、PCが盗まれたり紛失したりしたときに、保存されたデータを 読ませないための対策です。作業中の画面には復号された内容がそのまま表示されるので、 横からのぞかれることは防げません。

  2. イVPNで社内に接続し、通信の内容を暗号化してから作業する。

    誤り。VPNが守るのは、PCと社内の間を流れる通信の中身で、公衆無線LANでの盗聴などに効きます。 画面に表示された内容は通信路の外にあるので、周囲からのぞかれることには効きません。

  3. ウ画面ロックがかかるまでの時間を短くし、操作しない間は画面を隠す。

    誤り。画面ロックは、席を離れたときなど操作していない間に他人に使われたり見られたりするのを防ぎます。 見積書を作っている最中は操作が続くのでロックはかからず、のぞき見は防げません。

  4. エ画面にのぞき見防止フィルタを貼り、背後に人がいない席を選んで作業する。

    正解。のぞき見防止フィルタは、正面以外の角度から画面を見えにくくします。 席の選び方と合わせることで、作業中の画面を周囲から読み取られにくくできます。

理解を深めるために

金庫の鍵と、開けている最中の手元は別の問題

書類を金庫にしまって鍵をかけておけば、留守中に盗まれても読まれません。 でも、金庫から出して机に広げている間は、鍵は何の役にも立ちません。 後ろから覗かれないようにするには、手元を隠すしかありません。

なぜのぞき見防止フィルタなのか

社外で使うノートPCには、守るべき場面が複数あり、それぞれ効く対策が違います。

  • 盗難・紛失のとき: 保存されたデータを読ませない(ストレージ暗号化)
  • 通信しているとき: 流れるデータを盗聴させない(VPNなど)
  • 席を離れたとき: 他人に操作させない、画面を見せない(画面ロック)
  • 作業しているとき: 表示中の画面を周囲に見せない(のぞき見防止フィルタ、席の選び方)

今回の場面は、社員がPCを使っている最中に、画面を横や後ろから見られることです。 この場面では、画面には復号された内容が表示され、操作も続いているので、 暗号化も画面ロックも効きません。画面そのものを見えにくくする物理的な対策が必要です。

のぞき見防止フィルタは、正面からは見えても、斜めからは暗く見えるようにするシートです。 真後ろからは見えるので、壁を背にした席を選ぶ、混んだ場所では顧客情報を開かないといった 使い方の決まりと組み合わせます。

混同しやすいものとの違い

対策 守る場面
のぞき見防止フィルタ 作業中の画面を周囲に見せない
ストレージ暗号化 盗難・紛失時に保存データを読ませない
VPN 通信中のデータを盗聴させない
画面ロック 離席など操作していない間に使わせない

試験では、「いつ・どこで」情報が漏れる場面なのかを先に決め、 その場面で効く対策を選びます。

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